元スタッフ鈴木良幸氏の件に関して書かせて頂きます。
この手の話は様々な憶測が飛び交い、真実とは全く違う話が世に広まってしまう事が多いように感じます。
鈴木氏が独立発表をした為、新年早々この件に関してたくさんの方からの質問やメッセージが集中しています。しかし事実と異なる話しか耳に入ってきません・・・。
この件に関して、当初は一切触れるつもりはありませんでしたが、大きな勘違いや誤解を生んだまま、話を放っておくのは会社としても、私個人としても避けたいです。
最初で最後。今回の話の流れを書く事にしました。
新年早々、つまらない話で大変申し訳ございません。
2017年11月。鈴木良幸氏からルアー設計について本気で学びたいと相談を受けました。
鈴木氏の夢は最終的には独立して会社を起こす事。
『OEMではなく、自ら設計開発の出来る、数少ない井上さんのような経営者になる為に、CAD設計からマシン切削、金型データ製作までの全開発工程を教えて欲しい。』との内容でした。
本来設計技術という物は簡単に他人に教わるものではありませんし、もちろん教えてもらえるものでもありません。苦労を重ね、自ら勉強をして構築していくものだと思いますが、鈴木氏の強く熱い希望もあり、悩みに悩んだ末、技術を伝承する決断をしました。
内容的にはジャンプライズ契約社員扱いで2018年1月から3年間、技術の習得状況次第では長くて5年間。私の右腕として開発業務を手伝いながら様々な勉強、経験をし、技術を伝承する話でまとまりました。税理士との話し合いも終了し、契約書面もほぼ完成していました。
簡単に言えば、給料をもらいながら技術を勉強できる最高の環境を提示したつもりです。
本人は『感謝の気持ちしかありません。第二の井上さんになれるように精一杯努力します。』と話は完全にまとまっていました。
話が決まってからは、社内での鈴木氏の作業デスクの配置も決め、CAD練習用PCの手配も完了しておりました。鈴木氏が2018.1月からの3年間で何処まで成長してくれるのか?社員一同物凄く楽しみにしていました。
しかし12月に入り、相談を受けました。『やはり3年は待てません。それでは遅すぎるのですぐに会社を立ち上げたい。』と申し出がありました。
内容的にはジャンプライズ金銭契約プロ扱いでプロアングラーとして活動。契約社員と同額の給料を発生させたまま、同時に自社ブランドも進行して自社製品を開発していきたい。ルアー、ロッド共に設計は井上友樹にOEM依頼したいとの内容でした。
この約1ヶ月間、会社としては鈴木氏を迎え入れる準備を進めてきたわけですので・・・。あまりに突然のキャンセル話に私も妻も耳を疑ってしまいました。
答えはもちろんNOです。
何故たったの3年間、待てなかったのかは私には分かりません。
意味が分からなかったし、裏切られたとまでは言いませんが、頭に来て連日イライラが続いたのも事実です。
私の下で弟子として本気で設計技術を学び、その後独立し、自ら開発設計をしたルアーを世に送り出したいという本人が最初に語った熱くて強い意志は何処に行ったのかな・・・と。
まだ25歳。
仲間達に意見やアドバイスを求めている内に、本人が一度強く決めた目標や意志が簡単に上書きされてしまったのかもしれません。
しかし、他人の意見や甘い話で、自身で一度決めた決断が覆ってしまうくらいの軽い気持ちであれば私は自分の財産である培ってきた技術伝承は出来ないです・・・。
OEMも悩んだ末に断りました。理由としては私がOEMを受け入れてしまったら彼は開発面で今後一生成長をしないまま終わってしまうと思ったからです。
鈴木良幸氏×井上友樹設計のルアー楽しみにしていますと数件メッセージを頂きましたが、残念ながらそれは100%ないです。ごめんなさい。
一度は鈴木氏を育て、開発の弟子として育てる決断をしましたが、この件で私の気持ちは180度変わってしまいました。
私の悩んだ末の決断は、鈴木氏をジャンプライズから引退させる事でした。
鈴木氏はジャンプライズに残る事を強く希望していましたが、金銭が発生しなかったとしても、自社ブランドと掛け持ち契約をするという選択肢は私の中でNGです。
ジャンプライズには13人のスタッフが居ますが、全ての方が開発テストに一生懸命協力してくださっています。自社ブランドを持つ人間がスタッフとして残った場合、中途半端になりチームワークが乱れてしまいます。
一度覚悟を決めたのであれば、もう後には引かず、逃げ場も作らずに、責任を持って自社ブランド一本で真っ向勝負しなさいと伝えました。
彼が今後大きく成長するには釣り以外の面の甘さの改善が必要ではないかと思います。
私の下に居たら今まで通り甘え続け、成長しないと思いました。
だから彼の将来を考えて突き放しました。
他に大きな理由も数点ありましたがここに書くべき事ではありません。
正直言って涙が出るほど凄く寂しかったです。
5年も育ててきた教え子とこんな中途半端な形で終わるなんて全く思ってなかったですから。
スタッフから抜けるので試作品に関しては全て返却してもらいましたが、今まで手渡した大量の既製品はそのまま自由に使ってくれと渡したままにしました。今まで本当に頑張ってくれたから。感謝しています。
自分でブランドを起ち上げるという事は、全ての責任を自ら背負うという事です。
『一度宣言した以上、期待してくれる方達を裏切るような中途半端な事だけはするな。競合メーカーになるから応援はしないけれど、期待は凄くしている』と伝え、最後に製品版のオールウェイク108モンスターバトルを手渡し、第二の人生頑張れよと厳しく見送りました。
先駆者の物真似をしていても何も大きな物は掴めません。
今後は自分の考えで釣りやコンセプトを追求し開拓していかなければいけません。
製品も物真似ではなく、世にないコンセプトの詰まった物を出す事が求められると思います。
ジャンプライズ製品をコピーしたらシバきます。
強く、厳しく送り出しました。
最後に頂いた質問やメッセージに関する返答です。
1.鈴木良幸氏の独立にジャンプライズは出資、協力は一切しておりません。
2.鈴木良幸氏×井上友樹設計を楽しみにしているとの声を数件頂きました。これは100%実現しません。ごめんなさい。
3.鈴木良幸氏が使用していた2ピースのショア青物用ロッドはジャンプライズで以前から試作していたバックアッパーの2ピースモデルです。鈴木氏監修ロッドではありません。また鈴木氏のメーカーの物でもありません。
4.鈴木良幸氏と共同開発していたBIGルアーやバックアッパーはどうなるのですか?との質問ですが、共同開発ではありません。私が開発した試作モデルを手渡してテストに協力してもらっていただけです。鈴木氏はジャンプライズのルアー開発設計に関わった事は一度もないです。
これが全ての真実です。
何故よく分からない話が出回ってしまったのか?
鈴木氏のブログやSNS、そして周囲への発言の中に、誤解を招くような内容、自身に都合の良い表現があった可能性もあります。
また鈴木氏に期待をしている方達の一方的な勘違いもあると思います。
新年早々こんな事を書きたくもありませんでしたが、事実と異なる話ばかり入ってきましたので話が変な方向に書き換えられてしまう前にきちんと対処をするべきだと判断しました。
この件に関してはもう二度と触れません。
お騒がせした皆様、大変申し訳ございませんでした。
そして新年早々、このような記事のアップ、大変申し訳ございませんでした。
株式会社ジャンプライズ 代表取締役 井上友樹






